2019年8月23日

GSOMIA破棄が意味するものは…

文在寅政権は、日本に圧力をかければ自らの支持率が上がると思いこんでいるからタチが悪い。温厚そうな顔立ちの裏に悪意の牙が隠されている。GSOMIA破棄はその意図を明らかにした。安全保障上の重要な協定を権力維持の交渉材料に持ち出すのは言語道断である。ここまで関係が悪化すると同盟国というのも憚る状態になる。

微妙なバランスの上で成り立つ国際社会で、韓国はいったいどのような国家を目指そうとしているのだろうか。朝鮮半島統一が悲願なのはわかるが、ロードマップも示さず理念だけで統一が成し遂げられると思い込んでいるなら悲劇だ。この政権が続く限りは日韓関係の正常化は難しいだろう。

しかし現状を憂いている韓国人も多く、反日運動に批判的な本が韓国でベストセラーにもなっているとのことだ。悲観ばかりしている状況でもない。関係が不安定な今だからこそ、最良な解決策は何かを考え直すことも必要だ。ボタンを掛け違えたら大変な事態となる。

両国首脳が間違えた選択をすることを避けるためにも、東アジアの安全保障を担保できる着地点を見つけることが重要となる。