2017年11月10日

TPP交渉が合意か?

アメリカ抜きの11か国でのTPPの大筋合意へ向けた動きが加速している。アメリカが抜けたといえ国民総生産で世界全体の13%、人口では6.7%となるメガFTAである。茂木経済再生担当大臣の努力により概ねの交渉がまとまりつつあるとのことだ。APECに出席の安倍首相は、すでに5か国の首脳と会談に臨んだという。最終的な大筋合意まであと一息となった。
「自由で開かれたインド太平洋戦略」に次いで「TPP交渉」でもわが国は主導的役割を果たしている。一昔前なら考えられないことだ。政治基盤が安定し長期政権となっている安倍内閣ならではの成果である。しかし、世界経済の主流は今やアメリカと中国であり、日本も加えた3か国のGDPは世界の40%以上を占める。今後は、アメリカや中国との貿易交渉が一層重要となってくる。
トランプ政権が安倍首相の提唱する「自由で開かれたインド太平洋戦略」を外交戦略の基軸に置くことを明確にし、習近平総書記は2期目の目標として社会主義現代化を加速すると表明した。インド太平洋戦略と一帯一路構想が今後どのように進展していくか、大きな課題である。