2018年6月11日
生命体の可能性がある巨大ガス惑星が121個も!?
カリフォルニア大学リバーサイド校とサザンクイーンズランド大学の研究チームが、生命体の生存に適した環境にある衛星を保有している可能性のある太陽系外の巨大ガス惑星121個特定したと発表した。研究論文は「The Astrophysical Journal」に掲載した。
NASAが運用しているケプラー宇宙望遠鏡は、これまでに数千個の太陽系外惑星を発見しているが、今回は地球のように生命体が存在している可能性がある領域に存在する巨大ガス惑星を121個特定したとのニュースである。主星である恒星から惑星までの距離が近すぎず遠すぎず、極端な高温・低温にならない惑星上で液体の水が存在できる領域は「ハビタブルゾーン」と呼ばれ、地球もこのハビタブルゾーンに位置している。さらに、ハビタブルゾーンに巨大ガス惑星が存在する場合は、その惑星を回る衛星にも生命体に適した環境が形成されるケースがあるという。中心の恒星から受け取るエネルギーだけでなく、惑星が反射した放射も生命活動に利用できるため、地球より生命体に適した環境にある可能性も高いとのことだ。
この結果を受け、今後はこれらの巨大ガス惑星を周回する衛星の探査も始まる可能性が高い。なお、太陽系の場合は、巨大ガス惑星である土星および木星を周回する衛星が多数あるが、土星や木星は太陽までの距離という意味ではハビタブルゾーンにはないため対象外となるそうだ。
先週、NASAによる火星の有機物発見が大きな話題となったが、近い将来もっと驚くべき事実がこれらの巨大ガス惑星の中から発見されるかもしれない。E・Tとの遭遇が現実となるか、人類は未知の領域にさらに一歩深く足を踏み入れた・・・。