平成の野口英世や北里柴三郎と称される大村智北里大学特別栄誉教授が、ノーベル医学生理学賞を受賞しました。大村教授は寄生虫病の治療薬「イベルメクチン」の開発が評価されての受賞です。
大村教授は、国からの研究費に頼るのではなく、自らの研究成果を収益に変えそれを自らの研究に投入するという産学連携の見本とも言える活動を続けてこられました。また、地道な研究活動や社会への貢献、若者への教育支援を長年続けてこられ、その努力を称賛する声が各方面から聞こえてきます。今回の受賞で大村教授は若者へ「絶えず失敗しないとだめ、成功した人は失敗は言わない。成功の陰にはその何倍もの失敗がある。そのことを忘れないでほしい」とのメッセージも送っています。

また、中国の屠呦呦（ツー・ヨウヨウ）氏の受賞も大きく取り上げて良いニュースだと思います。中国では自然科学分野では初の受賞です。中国漢医学研究院の女性研究員としてマラリア感染による死亡率を大幅に下げる薬を発見し、発展途上国を中心に多くの命を救った功績は高く評価されるものだと思います。

お二人の受賞を心よりお祝い申し上げます。